華岡青洲の妻 (新潮文庫)華岡青洲の妻 (新潮文庫)
有吉 佐和子

新潮社 1970-01
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有吉佐和子氏の代表作の一つと位置付けされる小説。
1966年、筆者35歳のときの作品です。Amazonには画像がありませんね。。。

本作の主題は、つまるところ下記2点に集約されます。

1.嫁姑の確執。
2.自分の生きがい(全身麻酔手術の成功)に全てをかける男の生き様。

で、この2つの話は決してバラバラに進むことはなく、複雑に絡み合い、
最終的には嫁姑の相次ぐ人体実験という、あまりにも極端な展開を見せるのです。

よく練られており、深層心理にいたる描写など作者の天才ぶりがうかがえます。

姑の娘(つまり嫁の義理の姉)が2人登場するのですが、
彼女等がなんともいい脇役振りを発揮しており、
特に、普段は無口だけど時々鋭いことを言う次女は非常に重要な存在です。

「嫁・姑」の部分については、話の主人公が嫁であるせいもあり、
やや嫁側に肩入れしているような印象を受けます。
姑だって、嫁に言いたいことはたくさん有ったんだろうに・・・。

ちなみに・・・当作は、史実とはかなり差がある話だそうなので、
あくまでもフィクションと思って読んだほうが良さそうです。